母が奈良京都旅行土産に、京都西陣の塩芳軒さんの蒸菓子を買ってきてくれた。私が一番好きな和菓子屋さんだ。
私の住む関東地方では練り切りなど、お団子や大福に比してちょっと高級な生和菓子を「上生菓子」と呼ぶけれど、京都あたりではこれを「蒸菓子」と呼ぶのだと教えてもらった。塩芳軒さんの蒸菓子は、本当にどれもおいしい。京都にお邪魔する際はお店で全種類買い求め、帰りの新幹線内でつまむというのが定番。お店の佇まいも素敵なので、是非足を運んでみて欲しい。
【塩芳軒】蒸菓子に合う紅茶
紅茶を和菓子に合わせる場合、一般的にこくのある茶葉よりも香りが際立つ茶葉の方がお勧めだ。まずはダージリンのストレートをお勧めしたい。ダージリンの木質めいた凛とした香り、すっきりとした渋みが餡によく合う。スリランカの高地産紅茶・ヌワラエリヤも和菓子によく合う繊細な香りを持つ。紅茶にはお砂糖は入れないか控えめにしておくと、お菓子の甘みが活きる。
黒糖を使った和菓子にはミルクティを合わせるのも手。黒糖はお砂糖自体にこくがあるため、紅茶のこくに呑まれてしまうことがないからだ。アッサムやケニアなど、ミルクティ向きの茶葉を使った温かいものがお薦め。
紅茶に合うお薦めおやつ:【塩芳軒】蒸菓子
御干菓子は京都駅やオンラインでも買えるけれど、蒸菓子については直接お店へ行かないと買えない模様。是非西陣へ!
塩芳軒
一条戻り橋と言えば
「 陰陽師 」
文芸春秋
1994年刊
594円+税
実写映画化での野村萬斎演じる安倍晴明、見事なハマリ役だった。
「 東京BABYLON 」
新書館
陰陽師つながり。「陰陽師」という言葉を、この作品で初めて知った覚えがある。そうだこの漫画を読んで、私は一条戻り橋見物に出かけたんだった。
当時はまだ夢枕獏の「陰陽師」ブームの前で、晴明神社にも観光客はいなかった。お陰でおいしい和菓子にも出会えた、と。何事も縁だなあ。
「 大鏡【日本古典文学大系21】 (岩波オンデマンドブックス) 」
岩波書店
安倍晴明、とくればやはり花山院出家のエピソード。「大鏡」は読み物として面白い。もっと読まれてもいいのに、と思う。
私が持っている岩波文庫の「大鏡」(松村博司:校注)はどうも絶版になっているらしい。残念。