【紅茶をおいしくする副材料】自家製紅玉ジェリー

【ペクチン】 …植物細胞をつなぎ合わせる「セメント」の働きをしている天然の多糖類です。(中略)J.Braconnotによってギリシア語の「pektos(硬い)」にちなんで「pectin:ペクチン」と名付けられました。

自家製ジャムの材料に「ペクチン」が指示されていることがある。 ジャムにとろみを与える素材だ。製菓材料店で買うことができる。 でもこのペクチン、ジャム作りで出る果物の芯と皮で作ることができることを知って以来、 毎回必ず作るようにしている。 ペクチンとして利用するのではなく、それ自体ジェリーとして利用するために。

紅玉ジェリー作りに必要なもの

  • 紅玉の芯、皮(紅玉シロップやジャム作りの際に出るもの)
  • お砂糖(家にあるものでよい。私は大抵上白糖を使っている。三温糖や黒糖等お砂糖自体に香りがあるものを使うと面白いかも)
  • お水
  • 琺瑯か銅製のお鍋(果物の酸に強い材質のもの。一般家庭で作る場合、あまり神経質になりすぎることはないと思うが)
  • 清潔な保存容器

紅玉ジェリーの作り方

  • 林檎の芯と皮と琺瑯のお鍋に入れ、ひたひたにお水を注ぎ強火にかける
  • 沸騰したら中火に落とし、20~30分ほど煮る
  • 一旦火を止め、皮と芯を取り除く。煮汁の重量の3分の1~2分の1程度のお砂糖を加え混ぜる
  • 4.のお鍋を再度火にかける。強火。煮詰まってくるので、焦げないよう木べらで時々混ぜる
  • 15分位するとカラメルを作る時のように小さな泡がたくさん出てくるので、粘度をみて適当なところで火をとめる
  • 清潔な入れ物に移し、保存(私は常温保存にしているが、すぐに使わない場合は冷凍保存が無難)

紅玉ジェリーを紅茶に使う

出来上がったペクチンというか、ジェリー/ゲル状のものは 紅玉で作るとアッサムティのような赤い色で、味見してみると林檎の香りがとてもいい! (ということに気付いて以来、私はジャムの副材料に使うのをやめた。そのまま食べたり、何かのソースに足したりしている。豚肉料理に使うのもお薦め)。 ロシア風紅茶――ロシアンティのジャム代わりに、温かい紅茶に落として飲むのもおいしい。林檎がふんわり香る、やわらかい甘さ。

ロシア風紅茶例。お茶はアッサムのブレンドを使用

ところで「ペクチン」の語源はギリシア語「πηκτικός」から来ているとあったので 久々に古典ギリシア語の辞書を引こうとして、辞書が見つけられなかった…。 古典ラテン語の辞書は手元にあったので、あたりをつけて探してみたけれど、 今度は該当語が見つからない。 あれこれ調べた結果やっと「coagulo」に辿り着いた。

Apple Jellyの作り方(レシピなし)

「 NHK 喜びは創りだすもの ターシャ・テューダー四季の庭 永久保存ボックス 」


メディアファクトリー
2006年刊
NHKで放送された番組のDVD化。 英国人だったというひいおばあさんの道具を引っ張り出し ターシャ手ずから庭の林檎を使って Apple Jellyを作る様子が収められている。 美しい風景。 なおApple Jellyについてのレシピ等は公開されていない。また、我が家のモニタ環境で再生すると、どうも画像が粗いのも難点。

自家製ペクチンの作り方(レシピあり)

「 dancyu 2014年10月号[雑誌] 」


株式会社プレジデント社
2014年刊
【 この号の特集 】
  • かつサンドと欲望
  • サラダのルール
  • 鯖と私。
  • コンフィチュールはお好き?
  • グッバイ冷やし中華
コンフィチュール特集で[ パリセヴェイユ ]金子美明さんによる 林檎を使った自家製ペクチンの作り方が紹介されている。