他人様に差し上げるとき以外に滅多にティーバッグを買わない私が 久しぶりに自分用にティーバッグを買った。 パリの紅茶、NINA'sのマリー・アントワネットブレンド。フレーバードティ。
高島屋で「ベルサイユのばら」展の広告を見たから(横浜では4月26日から開催) …ではなくて、金沢区MDCのアウトレットバーゲンで見かけ、買ってみた次第。
個別包装を開けると、途端に洋梨のような甘い香りが立ち上る。箱の説明書きには 「ヴェルサイユ宮殿の隣にある王立農園で育まれたアップルとローズで香り付け」とあるので 失礼、洋梨ではなく林檎なのか。でもこの2者、香りは結構似ている。
数年前、香り/嗅覚に興味を持った時期があり 東京農業大学のエクステンションセンター講座 「香りの科学」に通ったことがあった。 座学で香りとは何ぞやを学んだ後、食物に添加する香料を作るという実習があって 50種類くらいある香料を一人ひとり調合し、目指す香りを組み立てたのだけれど これが恐ろしく難しい (ニッカブレンダーズバーでウヰスキー調合させてもらったことを思い出す。これも難しかった)。 ほんの1滴の違いで、全く別の香りに変貌してしまう。
感覚としては絵具で色を作っていくことに近いものがあるのだけれど、香りの色相図を自分の感覚として持たない素人の私にはどう混ぜればどう変わるかが予想もつかず、林檎の香りを作ろうとして、出来上がったのは洋梨だった。
で、NINA'sのアントワネット。こちらは薔薇と林檎。
形状は、三角錐(所謂ピラミッド)のメッシュバッグ型。
今回は急須(ティポット)で淹れる。
熱湯で温めた急須にティバッグを入れ、お湯を注ぐ(下左)。ティコジーを被せる(下右)。
お茶はポップな印象すら感じるほどの甘い香り。軟水で淹れているからか。子供の頃食べたチューインガムを思い出す。林檎というより洋梨っぽい香りの後に、ゲラニオールが感じられるような気もするけど、気のせいかもしれない。お茶そのものはスリランカ産のものらしく、甘い香りに隠れて殆ど主張してこない。