自転車で買い物に出かけ、帰ってみたら卵に幾つか罅が入ってしまっているのを発見。たくさん卵を使う料理…土鍋プリンでも久々に作るかと思ったのだけれど、戴きもののレモンが冷蔵庫の中でそろそろくったりしてきて哀れを誘ったので、シフォンケーキを作ることにした。
このシフォンケーキ、最近になって作るようになったものなのだけれど、軽い生地と主張しすぎない香りが紅茶にぴったり。どちらかというと「珈琲よりも紅茶が合う洋菓子」だと思う。個人的には。是非たっぷりのミルクティと一緒に召し上がれ。
しかしこのふわふわ感から、日本生まれのお菓子だと勘違いしていたシフォンケーキ(日米は柔らかいもの好みで、欧州は固い/目の詰まったしっかり生地好みとざっくり認識)、実は今から1世紀ほど前のアメリカで誕生したものだとか。
参考にした料理書
「 おいしい!生地 - スポンジ、パウンド、シフォン…焼きっぱなしで極上に 」
子供の頃、シフォンケーキはあまり好きではなかった。
シフォンケーキ = やたら軽い、味のないケーキという印象だった。おやつに出されようものなら「パウンドケーキの方がおいしいのに…」と残念に思うくらいだった。長じるにつれ、いろんなお菓子を自分で作るようになっても当然シフォンケーキは焼かなかった。おいしいと思えなかったから。
しかし東京・小金井[ オーブン・ミトン ] 小嶋ルミさんの御本にシフォンケーキが載っているのを見て心動かされた。小嶋さんが御本に載せるくらいなら…と思い、試しに作ってみた。
手順がパンケーキ並みに簡単で(卵白を泡立てる作業が加わるくらい)あまりにも呆気なく出来上がってしまうことに、まず驚いた。電動ミキサーを使わず、泡だて器でメレンゲを作る私でも10分もあればできてしまう(焼く時間を除く)。
焼き上がりを一口。おいしい。初めてシフォンケーキをおいしいと思った。生クリームを添えずとも、糖衣掛けをせずともおいしいシフォンケーキ。小嶋さんのレシピのお陰で、シフォンケーキに対する見方が文字通り180度変わった。
以来、時折シフォンケーキを焼いている。全行程1時間以内で出来上がるので、急いでお菓子を作らなければという際にも重宝する一品。その軽い食感とは裏腹に、生地に結構な量の植物油が含まれているので食べ過ぎには要注意。
私はサラダ油ではなく、米油を使っている(油は新しいものを)。