【文明堂】窯出しカステラ

文明堂【手焼】窯出しカステラ:文明堂食品工業

土曜日午後、太極扇の練習を断り中華街から一路金沢区の工業地区まで自転車を走らせる。文明堂の【手焼】窯出しカステラを買うために!

横浜市金沢区の海側には、いろいろな業種の工場が密集している。金沢区海沿いを走るシーサイドラインの駅でいうなら幸浦、産業振興センターあたり。

この工業団地の一画に、文明堂食品工業はある。同社は文明堂東京の子会社で、カステラや三笠山などをこの工場で生産している。工場横に直売店があって、ここで作っている製品を買うことができるのだ。

買いに行った日は、近隣工業団地の特売開催日と重なったこともあってか、人の列はお店の外まで伸びていた。 外では「カステラ1番、電話は2番♪」のおなじみのCMソングがエンドレスで流れていて、頭の中では白いこぐまとぐりとぐらが踊り続ける。

窯出しカステラは10時と13時の2回売り出し。 私が到着したのは13時半少し前だったけれど、待ち時間5分程度でお店の中へ。意外と早かった。大盤振る舞いなおいしい試食もさせてもらって(ご馳走様でした)まだ温かい、出来立ての窯出しカステラを3つ購入(2017年3月現在、購入個数制限なし)。工場の職人さんがその場で大きなカステラを切り分けて包装してくれるのだけれど、皆さん感じよくて素敵だった。

文明堂【手焼】窯出しカステラパッケージ

実家に寄り、まだほんのり温かいカステラを切り分ける。パンと同じで、温かい生地は切り分けるのが難しい。それくらい柔らか。いつものカステラより、際立ってふわふわ。卵の香りが広がる。おいしい。危険、これ1人で丸ごと食べられる!

カステラは牛乳に合わせるのが一番おいしい食べ方だと思っている。個人的には。木村屋總本店の【酒種あんぱん<桜>】もこの部類。いずれも牛乳は常温で。次点として紅茶を挙げたい。

文明堂窯出しカステラに合う紅茶

しかし寒い季節、温かい飲み物に合わせるならお薦めは断然ミルクティ。牛乳は温めると乳臭さが前面に出てしまうので(牛乳だもの)、ホットミルクではなくミルクティを推す。ホットミルク単体なら大好きなのだけれど、カステラの相棒となるとちょっと違う。

香料等が一切含まれない(というより、原材料に余計な要素が何一つ入っていない)卵の風味と糖類のしっとり感が身上のこのお菓子、あまり強い香りの飲み物を合わせるとせっかくの卵の風味が霞んでしまうように感じるから。その点、紅茶の香りは口の中にあまり長くとどまらない点がいい。

紅茶に合うお薦めおやつ

【文明堂】手焼 窯出しカステラ(工場売店限定品)

1パック398円+税(2017年3月時点)。

窯出しカステラが買えるのは毎週火曜と金曜、 それから毎月第2・4金曜土曜のお買い得期間のみとのこと。 2017年3月現在、文明堂東京のサイトには 直売店の説明がないけれど 横浜金沢観光協会のサイトには基本情報が掲載されている。
お出かけの際は事前にご確認を。

1パックを妹夫婦のところに持っていったら、 その晩妹から「ものすごくおいしい!!」というメールが来た。 この窯出しカステラ…、来月も手に入れねば。

文明堂食品工業売店

ややこしいけれど、伊勢佐木町に本店がある横浜文明堂と文明堂東京は別会社。
横浜文明堂の工場とその直売店は戸塚にあるらしい。
文明堂東京含め、いずれも長崎の文明堂総本店ののれん分け。
首都圏で買える文明堂製品の食べ比べはデイリーポータルZ記事「文明堂は8種類ある」を
参照されたし。但しちょっと古い記事で、現在は日本橋と新宿が統合されている。

カステラ、といえば

「 シュガーロード 砂糖が出島にやってきた 」


明坂英二
長崎新聞社
2002年刊
題名から日本におけるお砂糖の受容史…かと思いきや、 その誕生から鎖国時代の日本、 長崎・出島における輸入に至るまでの お砂糖をめぐる、長い長い旅を吟ずる一冊だった。 和三盆が四国で作られている理由も、この本を読めばわかる。

「 ぐりとぐら 」


なかがわ りえこ、 おおむら ゆりこ
福音館書店
1963年刊
森の中でぐりとぐらが焼いていたのは、 パンケーキではなく「カステラ」。 このカステラのレシピも巷には流布しているようだけれど、 絵本ほどおいしそうに焼けるのかなあ…