セイロンとは、現在のスリランカの旧国名。現在の日本では紅茶といえばダージリンなどインド産のものが一般的によく知られているようだけれど、1905年に日本に最初に輸入された紅茶はリプトン社のセイロン産のものだった。
山の西側、東側で紅茶の味わいが全く異なるセイロン紅茶
しずく型の島の南部の山の西側に位置するディンブラ地区で生産されるディンブラ紅茶は、くせのない味わい。水色(すいしょく)も深い褐色で「これぞ紅茶」といった王道の趣がある。深いコクを持つディンブラはミルクティにぴったり。日本で流通している茶葉はBOP(Broken Orange Pekoe)、BOPF(Broken Orange Pekoe Fannings)など、細かいものが主流。
ただ面白いことに、ディンブラのすぐ東側の地区ウバの場合はメチルサルチル系(平たく言うとサロンパス臭)の非常に個性的な香りを持つ茶葉が生産される。これが世界三大紅茶の一つに数えられるウバ茶。ダージリンと並んで高値取引される紅茶の一つだ。
1~3月に生産されたものが高品質
通年お茶の生産がなされているディンブラ地区だが、高品質のお茶は1~3月に生産されたもの。紅茶の専門店によっては、生産時期が明記されている製品もあるので探してみるのも楽しい。
お薦めの飲み方
深いコクを持つ紅茶であるため、ミルクティで味わうのがお薦め。
くせがなく、どんなお菓子にも合わせやすい
くせのない紅茶であるため、基本的にはどんなお菓子にもよく合う。特にバターたっぷりの焼き菓子にぴったり。写真のマフィンの他、ショートブレッドやパウンドケーキ、チーズ系の焼き菓子に合わせるのもお薦め。